理想の政治
賢(けん)を尚(たつと)ばざれば(理想の政治(1))
為政者が、才能すぐれた者をとくに尊重するということをやめれば、人民が競争に熱をあげたりはしなくなるだろう。手にはいりにくい珍しい品を尊重だとするようなことをやめれば、人民が人のものを盗んダリはしなくなるだろう。欲望を刺激するようなものが人民の目にふれないようにすれば、人民の心は乱されなくて平静になるだろう。
それゆえ、「道」と一体になった聖人が行なう政治では、人民の心をつまらない知識でくよくよしないようにからっぽにして、その腹のほうを空腹にならないようにいっぱいにし、人民の望みを欲にとらわれないように弱く小さくして、いつも人民を知識ももたず欲望もない状態にならせて、あの知恵者たちが人民をたぶらかそうとしても、P23どうしようもないようにするのである。
このように、「無為」のことさらなことをしない自然な政治をしておれば、万事うまく治まるのだ。
賢(けん)を尚(たつと)ばざれば、民(たみ)をして争わざらしむ。得難(えがた)きの貨(か)を貴(たっと)ばざれば、民をして盗みを為(な)さざらしむ。欲(ほつ)する可(ところ)(所)を見(しめ)さざれば、民の心をして乱れざらしむ。
是(ここ)を以て聖人の治(ち)は、其の心を虚しくして、其の腹を実(み)たし、其の志(のぞみ)を弱くして、其の骨を強くす。常に民をして無知無欲(むちむよく)ならしめ、夫(か)の知者(ちしゃ)をして敢(あ)えて為(な)さざらしむ。
無為(むい)を為せば、則ち治まらざる無し。
不尚賢、使民不争。不貴難得之貨、使民不為之盗。不見可欲、使民心不乱。
是以聖人之治、虚其心、実其腹、弱其志、強其骨。常使民無知無欲、使夫知者不敢為也。
為無為、則無不治。
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