書(しょ)も、甲
書(しょ)も、甲・乙本とも「然」である。
この第二十一章のあと、帛書では文章の順序が違っていて、第二十四章に相当する文章がつづいている。内容からすると、この第二十四章と今の第二十二章とは密接に関係しているから、帛書の順序のほうが今の諸本に比べて正しく思われる。今、帛書に従う。
22企(つまだ)つ者は立たず(旧第二十四章)(よけいなしわざ)
つまさきで背のびをして立つものは、長くは立てない、大股(おおまた)で足をひろげて歩くものは、遠くまでは行けない。自分で自分の才能を見せびらかそうとするものは、かえってその才能が認められず、自分で自分の行動を正しいとするものは、かえってその正しさがあらわれない。自分のしたことを鼻にかけて自慢するものは、何ごとも成功せず、自分の才能を誇って尊大(そんだい)にかまえるものは、長つづきはしない。
それらのことは、根源的な無為(むい)自然の「道」の立場からすると、余分な食べもの、よけいなふるまいというものである。余分な食べもの、よけいなふるまいでは、だれもがそれを嫌うであろう。そこで、「道」をおさめて身につけた人は、そんなことは決してしないのだ。
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