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中国百科第十二章:伝統医学~「中国古代の4大名医」2.華佗

来源: 2017-11-15 14:16

華佗(145年~208年)は中国の後漢末期の名医で、字を元化、名は甫、ハイ国の樵県(現在の中国南部安徽省勃県)の人である。華佗は董奉、張仲景と合わせて「建安の三神医」とも呼ばれている。

華佗は少年時代に海外留学の経験があり医学の研究に専念した。華佗の医術は非常に高く、伝染病や寄生虫病、産婦人科、小児科、呼吸器官病、皮膚病などの多くの分野に及んでいる。特に全身麻酔と外科手術の面で素晴らしい業績をあげた。華佗は人々から愛され、その業績から2000年余前の中国医学発展の情況をある程度知ることができる。華佗は世界で最も早く全身麻酔の医術を使用した医者の一人である。

華佗の発明した「五禽遊戯」はとても人気がある。それはトラ、鹿、熊、猿、鳥など5種類の動物の動作を真似て作られた体操で、筋骨を鍛え、呼吸と血液を調整し、病気を予防することを目的としている。

華佗の評判を聞いた曹操は彼を典医として招き入れ、持病であった頭痛や目眩の治療に当たらせた。しかし華佗は、士大夫として待遇されず医者としてしか扱われないことに不満を抱き始め帰郷の念が募り、医書を取りに行くといって故郷に戻った。その後は妻の病気を理由に二度と曹操の下に戻って来ようとしなかったため、やがてその行動を不信に思い、華佗の素性を調べた曹操の怒りを買うことになってしまう。激怒した曹操は華佗を投獄し、軍師荀彧(じゅういく)の命乞いも聞かず拷問の末に殺害してしまった。

華佗の唯一の著書と伝えられる「青嚢書(せいかいしょ)」はもうこの世に残っていない。

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