精彩日文晨读（19）

19．ノーと言いえる勇気ゆうき

自分じぶんがひどく落おち込こんでいるときに、誰だれかに頼たのまれたら、あなたはきっぱりと「ノー｣と言いえますか。

｢ノー｣と言いえないとしたら、あなたは抱かかえ込こむタイプだと思おもったほうがよい。自分じぶんにできない頼たのみや気乗きのりがしない頼たのみにはっきり｢ノー｣と言いえる勇気ゆうきを持もつことは、自分じぶんの心こころに必要以上ひつよういじょうの負担ふたんをかけないためにとても大切たいせつなことだ。

ところが、｢ノー｣と言いうのが苦手にがての人ひとが多おおい。それは一部いちぶには文化ぶんか的てきな習慣しゅうかんからきているのだろうが、そのことによって、いらぬ負担ふたんを心こころに抱かかえ込こまされ、悩なやんでいる人ひとが少すくなくない。

はっきりと｢ノー｣と言いえない心こころの裏うらには、相手あいてに嫌きらわれたり、仲間なかまはずれにされたりすることに対たいする恐怖きょうふが潜ひそんでいる。この恐怖きょうふはそう簡単かんたんには克服こくふくできないものかもしれない。しかし、いつも自分じぶんの正直しょうじきな気持きもちをうやむやにし、相手あいての言いうことを飲のみ込こんでばがりいると、自分じぶんの本当ほんとうの気持きもちさえわからなくなり、鬱々うつうつとした気分きぶんに落おち込こんでしまいやすい。

気分きぶんの落おち込こみが激はげしい人ひとは、一度いちど、自分じぶんが抱かかえ込こむタイプじゃないかをチェックしてほしい。もし抱かかえ込こむタイプなら、｢ノー｣と言いえる勇気ゆうきを養やしなうことが必要ひつようだ。窮地きゅうちに立たたされている今いまがそのチャンスなのだから。