日语阅读:一寸法師(いっすんぼうし)
昔々、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。子供(こども)がいなかったのでおじいさんとおばあさんは寂(さび)しくて、「手の指(ゆび)ほどの小さい子供でもいいからお授け(さず)ください。」とお天道様(てんとうさま)にお願いしました。
小さな一寸法師は、家でおばあさんの手伝(てつだ)いもできないし、畑(はたけ)でおじいさんと一緒(いっしょ)に働いても草(くさ)を一本しか運(はこ)べません。一寸法師は踊(おど)りと歌(うた)が上手(じょうず)になりましたが、背(せ)が伸びないので仕事(しごと)ができません。それに村の子供たちにいつもばかにされていました。みなは一寸法師のことを「ちび、ちび」と呼んでいました。一寸法師はつまらなくて、ある日旅(たび)に出掛けることにしました。
おじいさんとおばあさんは寂しかったけれども、仕方がなく、一寸法師にお椀(わん)とお箸(はし)と針(はり)を持たせました。そして、一寸法師はお椀を傘のかわりに被(かぶ)って、針を刀(かたな)にし、お箸を杖(つえ)のかわりにして、都に向って歩き始めました。
「蒲公英(たんぽぽ)よこちょう、つくしのはずれ、川をあがる。」と蟻が教えてくれました。
都には人がたくさんいて、いそがしそうにあちこち歩いていました。小さな一寸法師にとって、混(こ)んでいる道は危ない場所でした.
すると、だれかがやって来て、「声が聞こえたけどだれもいないな。」と言いました。
その人は下駄の方を覗(のぞ)いて底(そこ)に見たこともない小さい人間がいたので驚き(おどろ)きました。そして一寸法師を抓(つま)みあげて、お姫様(ひめさま)のところに連れて行きました。
ある日、お姫様は清水寺に観音様(かんのんさま)をお参りに行きました。その帰り道で、突然(とつぜん)悪(わる)い鬼(おに)がやって来て、お姫様を襲(おそ)いました。鬼はお姫様をさらおうとしました。一寸法師が声を上げて
「痛い、痛い。」と鬼が叫び声(こえ)を上げましたが、一寸法師は力いっぱい刺し続けて、鬼の鼻から飛び出してきました。鬼は降参(こうさん)して逃げて行きました。
助けられたお姫様は一寸法師に「あなたは何がほしいのですか。」と聞きました.
お姫様は「大きくなれ、大きくなれ。」と言いながら小槌をふりました。
一寸法師はおじいさんとおばあさんを都に呼び寄せて、みなは一緒に長く幸せに暮らしました.
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