日语口语:ビジネス会話の基本三
第3章 指示と依頼
1、 部下への指示の仕方
<男性上司から部下へ>
李 :コピーですね。はい、承知しました。
李 :はい、2、30分でできると思います。
<女性上司から部下へ>
李 :はい、何でしょうか。
李 :はい、かしこまりました。
(2) 部下に仕事を頼む
課長・:李君、実は君にやってもらいたい仕事があるんだが、・・・。
課長・:今度の新商品の販売企画を君に任せたいと思っているんだ。どうかな。
課長・:じゃ、この件は君に任せるから、よろしく頼む。
課長・:李さん、実はあなたにやってもらいたい仕事があるんだけど。
課長・:今度の新商品の販売企画をあなたに任せたいと思っているんだけど、どう?
課長・:あなたを見込んで、私が頼むのよ。私もできるだけ協力するし、何があっても私が責任をとるから。
課長・:よろしく頼むわね。
常套表現と解説
これ、大至急お願いしたいんだけど
る?
▼ ~て‐くれ/くれない?/もらえない?
▼ ~て‐ほしいんだけど/もらいたいんだけど
はい、喜んでやらせていただきます
難しいとは思いますが、私なりに全力を尽くします
何があっても、私が責任をとる
「~しろ」「~なさい」などの命令の形は、日常生活では家庭の中で親が子供を、教師が学生を叱るときに使うぐらいで、皆さんが社内やビジネスの場で使う機会はほとんどないでしょう。現在では社内で上司が部下に指示するときにも、先ず、・のような前置きと言って、それから依頼や希望の形を使って指示するのが普通です。業務指示の場合、男性上司は「~てくれ」「~てほしい/~てもらいたい」などの▼印の表現を使い、女性上司であれば、「~てくれない?/~てもらえない?」のようにもう少し柔らかい表現を使うことが多いでしょう。なお、▲印はお客や知らない人など、遠慮がいる相手に使う表現で、ビジネス会話ではお客や取引先の人に何かを依頼するときの表現になります。
しかし、困難が予想される指示に対しては、・のように「そのような大役が私に務まるでしょうか」と少し予防線を張って、上司からの「何があっても私が責任をとる」とか、「私もできるだけ協力するから」という言葉を待って、「難しいとは思いますが、私なりに全力を尽くします」と答えるのが賢明です。つまり、そうしておけば、うまくいかなかったときも上司との共同責任になりますし、これはビジネスマンとしての知恵です。
(3) 同僚や後輩への依頼
李 :先輩、ちょっとお願いがあるんですが。
李 :このコピー、僕が課長から頼まれたんですが、すぐ取引先まで出かけなくちゃならない急な用事が入って、それで、申し訳ないんですが、僕の代わりにこのコピーしていただくわけにはいかないでしょうか。
李 :部長からは10時までにとのことでした。
李 :はい、では、よろしくお願いします。
李 :Aさん、ちょっと、お願いがあるんだけど。
李 :このコピー、僕が課長から頼まれたんだけど、すぐ取引先まで出かけなくちゃならない急な用事が入ったんだ。それで、悪いんだけど、僕の代わりにこのコピしてもらえない?
李 :部長からは10時までにと言われているんだ。
李 :うん、じゃ、よろしく。
李 :A君、悪いんだけど、ちょっと手を貸してもらえる?
李 :ちょっと、このコピー、してもらえないか。
李 :うん、大至急お願いしたいんだ。できたら、すぐ僕のところに持ってきて。
李 :じゃ、よろしく。
常套表現と解説
▼ 悪いんだけど
▼ ちょっと、お願いがあるんだけど
▼ ~て‐くれ/くれない?/もらえない?
・ ~て‐ほしいんですが/もらいたいんですが
▲ ~て‐いただきたいんですが
▼ うん、わかった/うん、いいよ
また、社内で親しい同僚や後輩に何かを頼むとき、・の▼のように普通体口語のフレンドリーな会話体になりますし、それが自然です。しかし、先輩に対しては「ちょっと、お願いがあるんですが」のように頼むのが原則です。ここが日本語のやっかいなところなのですが、言葉遣いには気をつけないと、「△△は先輩に対する言葉遣いも知らない」と先輩から反感を買うことになります。
<資料> 先輩から嫌われるのはどんな人?
1. あいさつをしない 41%
3. 図々しい 13%
5. こそこそ悪口 5%
2、指示・依頼の断り方
課長・:今度の新商品の販売企画を君に任せたいと思っているんだが、どうかな。
課長・:君ならやれると思うんだが。
(2)先輩の依頼を断る
李 :ごめんなさい、先輩。今、急ぎの仕事を抱えているので、・・・。
(3)同僚の依頼を断る
李 :ごめん。今、急ぎの仕事を抱えてるんだ。
常套表現と解説
▼ 悪いけど~んで、・・・
・ すみませんが、ちょっと・・・
▲ 申し訳ありませんが、ちょっと・・・
他のことならともかく、その件についてはちょっと・・・
・ 私には荷が重すぎます
皆さんの足手まといになっては申し訳ありませんので、・・・
一番難しいのが断り方でしょう。「イエス」「ノー」が鮮明な言語圏の方は直截的で、「駄目です/できません」のように、はっきり意志表示することが多いようです。ところがこの言い方は、日本人にはどきっとするほど厳しい拒絶と受け止められてしまいます。 そこで、日本人は先ず先輩や上司であれば・の▲印の「申し訳ありませんが、~」、同僚や後輩であれば▼印の「悪いけど、~」などの詫びを言って、それから断らなければならない事情を述べます。そして、日本人は最後まで「駄目です/できません」という言葉を避けて、後は察してもらう言い方をします。これが「察しの文化」と言われるものですが、「断りの言葉を使わずに断る」のが日本語の特徴です。この「断り方」を失敗すると人間関係を一瞬で壊してしまう恐れがありますから、ぜひみなさんに体得していただきたいことの一つです。
・は先輩や目上の人から個人的に何かを頼まれたときに多く使われる断りの表現です。特に「それは勘弁してください」は意味上は「許してください」と同じですが、とても困っているという感情が強く表れます。
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