日语口语:ビジネス会話の基本十三
ビジネス敬語
1、ビジネス会話は敬語体
丁寧語と敬語体会話がビジネス会話の基本です。ですから、日本語の敬語の使い方の基本が身に付いていなければ、そもそもビジネス会話はできません。この教材はそれらが身に付いている学習者を対象に書かれていますから、細かい敬語表現の使い方については説明を省略しています。自分の敬語の知識に不安がある方は、もう一度、この項を再復習してください。
家族や親しい友だちや同僚の間で交わされるフレンドリー会話の世界です。使われるのは口語普通体で、「ます・です」体も敬語も使われません。「ね/よ/わ」などの終助詞や、省略形が頻繁に使われます。
学校や会社など所属集団内での会話です。そこでは集団の秩序を維持するための上下関係が存在しています。そのため、友だちや同僚の間で交わされるフレンドリー会話の世界と、先輩や上司や目上に対する「敬語&ます・です」体のフォーマル会話が混在する世界です。日本では先輩や上司にはフォーマル会話を使うと覚えておきましょう。
「外」は「疎」とも言いますが、初めてあった人や、よく知らない人のように、疎遠な人に対しては、相手が子供の場合は別ですが、年齢や地位がどうかに関係なく、「敬語&ます・です体」のフォーマル体が使われます。
(2)動詞の敬語形と謙譲形
お待ちする <謙譲形>
ご遠慮する <謙譲形>
(3)敬語動詞
する なさる いたす
おいでになる 伺う
お越しになる
おいでになる 伺う
いる いらっしゃる おる
~ている ~ていらっしゃる ~ておる
飲む/食べる 召し上がる いただく
見る ご覧になる 拝見する
着る お召しになる
思う 存じる
会う お目にかかる
見せる お目にかける
わかる/引き受ける 承知する/かしこまる
練習1 お~する
李 :1) タクシーを(お/ご)呼びしましょう。
鈴木:すみません。お願いします。
(2) 駅まで送る
(4) 手伝う
(6) 山田専務に連絡する
(8) もう一度、説明する
練習2 お~になる
鈴木:山田専務と(お/ご)会いになりましたか。
(1) 部長を駅まで送る
(3) 社長に伝える
(5) お客様を空港まで見送る
(7) みなさんを別室に案内する
練習3 丁寧な依頼
→お伝えいただけませんか
→ご説明いただけませんか
(2) 答える
(4) 送る
(6) 連絡する
(8) 指導する
練習4 敬語動詞
李 :今夜のパーティにいらっしゃいますか。
(1) 先生のお宅に行く
(3) 明日は会社にいる
(5) A画伯の絵を見る
(7) そのことを教授に言う
2、ビジネス敬語の注意点
「申し訳ございません。田中さんはただ今席を外しています」
「当社の社長さんが木村さまによろしくとおっしゃっていました」
日本語では顧客や取引先など「外」の人との会話では、自分の会社の人は同僚でも社長でも、全て「内」ですから、「内」の人に尊敬語は使いません。特に社外の人との会話では、社長でも呼び捨てにします。韓国のように目上に対する絶対敬語の言語圏の方には抵抗があるかもしれませんが、「社長=自分の親父」と考えて、顧客や取引先の人との会話では謙譲表現を使ってください。なお、下の例の「社長」は代名詞として使われていて、もし以下のような会話であれば、当然呼び捨てになります。
秘書 :申し訳ございません。田中はただ今外出しております。
「社長は何をお召し上がりになられますか」
「社長は何とおっしゃられましたか」
「何をお召し上がりになられますか」のように、敬語動詞である「召し上がる」に更に「お~なる」をつけた「お召し上がりになる」、それを更に敬語「~られる」をつけて、「お召し上がりになられる」という言い方がないわけではありません。しかし、くどい感じがして、いい印象を相手に与えません。特に「敬語動詞+られる」は不自然な日本語になることが多いので、避けてください。ビジネス会話は合理的でなければなりませんし、無駄な言い回しは不要ですから、「社長は何とおっしゃいましたか」「何を召し上がりますか」と言えば十分です。
「社長、何時ごろ、お迎えにいきましょうか」
「社長はお目にかかれないと言っています」
間違ってはいないのですが、どこか不自然です。「お迎え」と言ったのであれば、自分の行為ですから、「行く」の謙譲語「まいる」を使って、「社長、何時ごろ、お迎えにまいりましょうか」と言えばよかったのです。同様の理由で「お目にかかれない」と謙譲語を使ったのですから、「言っています」を全て謙譲表現に変えて、「社長はお目にかかれないと申しております」と言わなければバランスがとれません。話し言葉にも文体の統一があると言うことをお忘れなく。
「課長、社長が呼んでいます」
「社長、課長が至急お目にかかりたいとおっしゃっていました」
「課長、A社の担当者がよろしくと言っていました」
上の二つは社内での伝言ですが、身分・地位の上下関係をはっきりさせなければなりません。「課長、社長が呼んでいます」は社長への敬意が全くない言い方で、ここは「社長がお呼びです」と敬語を使わなければなりません。
一番下の例は他社の担当者の伝言を上司に伝えるケースですが、仮にその担当者が平社員でも、取引先の人には敬語をつけるのが日本語で、ここは「言っていました」を「おっしゃっていました」と言わなければなりません。
「課長、ちょっと来てください」
「今夜みんなで飲みに行くんですが、課長も行きたいですか」
「課長、今夜のパーティーには参加するつもりですか」
これらは上司との会話でふと使ってしまう誤用例です。先ず、「~てください」はお店で何かを注文するときとか、目下に何かを依頼するときに使う表現で、実質的には依頼ではなく指示に近い意味になります。ですから、「~てください」を上司に使うととても無礼な言い方になります。上司や目上には「~てくださいませんか」か「~ていただけませんか」と丁寧な依頼表現を使わなければなりません。
練習5 訪問先で
受付:あいにく、木村(×/部長)は(お出かけです/出かけております)。
受付:どうぞ。では、そちらに(・)かけ(して/になって)(・)待ちください。
(2) 1)~6)の中に入る適当なものを選んでください。
練習6 客の注文を取る
李 :メニューを見せてください。
李 :あのう、水をお願いします。
・・・(しばらくして)・・・
店員:はい。(・)飲み物は(どう/いかが)(しま/なさいます)か。
店員:(わかりました/かしこまりました)。(じゃ/では)、(ちょっと/少々)
(1) (・)~(・)の中に「お・ご・×」から選んで入れてください。
練習7 ビジネス電話
秘書:はい、そうですが、(どなた/どちら様)でしょうか。
秘書:白石(さん/様)(です/でございます)か。(ほんとうに/誠に)(すみません/申し訳ございません)が、あいにく(山田/山田専務)は(・)席を外し(ています/ております)。何か(・)急ぎの(・)用(ですか/でしょうか)。
秘書:(わかりました/承知しました)。
(2) 1)~14)の中に入る適当なものを選んでください。
練習8 休みの日に街で上司と会って
部長 :うん、ちょっと孫の誕生日のプレゼントを買いにね。
李 :いいえ、こちらこそ。部長には(・)迷惑ばかりかけて(おります/いらっしゃいます)。(・)荷物、重そうですが、(・)持ち(いたしましょう/なさいましょう)か。
(1) (・)~(・)の中に「お/ご/×」から選んで入れてください。
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