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日本和中国的酒文化

来源: 2017-10-31 14:16

   中日酒文化の相違点中日文化は、起源を一つにするので、両国酒文化の意識性が合致するということを理解しにくくない。しかし、それぞれの社会環境や歴史的境遇によって、各酒文化から反映した国民性と義理表現には、差異がある。中国の酒文化の文学性と科学性は、比べなぞらえられないほどのレベルに達したが、日本の酒文化の変異性、言換えると古い観念及び自身を変えて、発展を求めるということを、私達が勉強するにたえる。

  3―1国民性国民性についておおまかに言えば、日本人は、よく相手の気持ちや立場を察して、それも考慮に入れて、発言したり、行動したりする傾向が強い。それより、中国人は、少し自分の意志を相手にぶつけて強く自己主張するようである。そして、酒は、人間関係を潤滑できて、儀礼表現の媒介である。が、国民性によって、義理表現は、日本人は、もっと含蓄であるが、中国のほうは、ずっと直接である。

  3―1―1 適量と過量「乾杯」という言葉は、日本、中国ともに使われる。しかし、中国人が言うところの「乾杯」は、必ず杯に注がれた酒を一息に飲み干さなければならない。これは、日本人がいうところの「乾杯」とは基本的に異なる。日本では、「乾杯」とは言うが、必ずしも杯の酒を飲み干す意味ではない。「お好きなだけ」ということのようである。また、中国には相手に酒を勧めるという習慣がある。宴会の席では、友達の間や主客の間において、お互いに「もう一杯どうぞ」と酒を勧め合う。このような習慣によって、相手に対する自分の思いやりと友情の気持ちなどを表現したり、伝えたりする。そして双方が飲める限界の量やそれを超えたたおき、相互に初めに友情として認め合う。言わば、「酒は知己に逢えば千杯も少なし」である。もしモンゴル族の家庭の人々に、心から喜んでもらえる。でも 日本では、無理に勧めることをしなくて、人々それぞれ自分の「酒の量にあわせて」、酒を飲むことが多い。

  近年、我が国では、「代酒」(他の人が 本人に代わって酒を飲むこと)という新しい習慣も現れた。例えば、宴会の席で、もし上司があまり酒を飲めない人ならば、他の人が、その人に酒を勧めた頃、その部下が、或いは付き添いの人が、代わりに酒を飲むといった具合である。つまり、中国人は、酒を飲む時には「過量」にたしなみ、日本人は「適量」をたしなむと言える。このような酒文化の習慣の違いは、まさに日本、中国のそれぞれの国民性をよく反映していて、「過量」は、中国人の持つ豪快で、直接的且つ素直な性格を、「適量」は、日本人の持つ婉曲で、一歩下がって他人を考え常に和を好むという性格もよく表わしていると思う。

  3―1―2 酒と礼儒家思想の中で、礼は、仁、義、孝などと並ぶ、重要な徳目の一つであり、まず「履」(実践)なのでもある。漢と大和民族は、礼を重んずる民族である。特に、文明古国と言われる中国では、礼は、大切な美徳とされて、あらゆる時代の人々の品行を正しくしている。「礼記」には、「酒を以って礼をなす」と述べている。これから見れば、酒が、礼の表現形式の一つだと分かった。史書を読んでいると、外国の使節を慰労するようなとき、「牛酒を贈る」といった表現が多い。公孫弘が、病気で辞職しようとしたとき、漢の武帝がプレゼント攻勢で、慰留したかったが、「史記」によれば、やはり「牛酒雑帛を賜う」と酒を贈ったそうである。また、歴代の帝王は、戦いに勝って、凱旋して帰った将士に、必ずねぎらって、酒をはじめ、賞を与えた。これは、「三国演義」といった小説が、いろいろ記述された。

  以上の君主が、臣下に酒を賜うように、礼を表することと反対に、「先礼後兵」の政治闘争も、酒を切り離せない。昔、鸩酒で、敵を殺すことは多かった。歴史上名高い「鴻門宴」とか「杯酒釈兵権」なども、酒宴をきっかけに、自分の目的を達しようとすることである。

  酒は、君臣の関係に利用されるだけでなく、普通の人間関係にも、いつも見られる。「史記、司馬相如伝」の中には、人々が争って、彼と付きあいたいと願っていたことを述べるのに、「酒を献じて以って交驩す」とある。今に、歓迎、送別の宴会及び新年と節句のたびことの贈り物から、冠婚葬祭にかけて、酒も、大切な役に立っている。

  礼は、中国酒文化の優れているところにあるのである。

  3―1―3献酬中国の「乾杯」と贈り物としての酒を通して、義礼や友情を表わすこととひきかえに、日本人は、よく飲み方で、含蓄に親しみの気持ちを表わす。

  徒然草に「魚道」なる風習が、登場している。即ち、盃に酒を残し、それで口のついたところをすすぎ流すという盃洗である。日本の場合、酒は、古くは、一人で飲むものではなく、集団の儀礼の中にあって飲むものであった。それ故、酒だけがもつ日本独得の風習に、献盃と盃洗ということである。献酬と返盃との献酬は、酒を中にして、相互の近付きを証明する仕方である。

  昔の飲み方は、一つの大杯に、なみなみと酒を注ぎ、それを飲み回すものであった。上座の人から順に口をつけていく。人数が、多くなると、「振り分け」といって、二つの大杯を左右に飲み回したり、座が進んでくると、「上り献」といって、下座から、上座に飲み回したりした。そのように、献盃しては、返盃するということは、一巡するとこれが一献であり、三献が普通であった。みんな同じ杯の酒を飲みあればこそ、献酬から、共同一体感を得やすいわけである。献酬と盃洗は、人間関係を親しくして、儀礼を表現するのを目標にして、大切な日本酒文化の遺産である。したがって、こういった日本酒だけの風習は、今日まで、続いているということである。

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