日本の食文化---麺類
日本の麺類には主にうどん、そば、そうめん、ラーメンなどがある。そのほか、代表的なものとして山梨の郷土料理「甲州名物ほうとう」、秋田の稲庭うどん、香川の讃岐うどん、沖縄そばなど日本全国の各地方にそれぞれ特色のある麺類がある。
一般的に麺類といえば、うどんとそばを指す。筆者出身の関西地方ではうどんを食べる人が多いように思う。逆に関東地域ではそばを食べる人が多い。それは、うどん屋やそば屋の看板にも現れている。関西では、看板には「うどんそば」とうどんが先に書かれてあるが、関東ではほとんどが「そばうどん」と書かれてある。そばの生産地は信州が多い。関西と関東では使う醤油の種類が違うため、うどんのスープの色も濃さが明確に違う。関西では薄くどんぶりの底の方まで透けてみえるくらいの色だが、関東では色が濃いため、透けてみえない。かといって関東のうどんのスープの塩分が多いというわけではない。どちらかというと関西で使う醤油(薄口醤油)の方が塩分濃度は高い。薄い色のスープを食べ慣れた関西の多くの人は、関東の濃い色のスープはあまり好まない。夏には冷たくしたざるうどん、冬には温かいうどんなどが好まれ、入れる具によって種類もさまざま。うどんすきなどといって鍋料理にも使われる。そばは一般的にざるそばという冷たいそばが一年中好まれる。もちろん温かいそばもある。大晦日にはそばを食べて新年を祝う。そばは茹でたあとのお湯をそば湯としていただくことが多い。このそば湯にはビタミンB類やルチンなどが溶け込んでいるため、栄養豊富である。
そうめんは糸のように細い麺.主に夏、冷やしそうめんとして好まれる。冷たく冷やしたそうめんを薬味を入れたつゆにつけて食べる。暑い夏、食欲減退した時には冷やしそうめんはうってつけの食べ物となっている。
ラーメンはもとは中国料理の麺料理の1種で、日本の中華街からラーメンが広まったと言われている。ラーメンはスープにカツオや昆布などの出汁や醤油が使われるようになり、日本で独自のラーメンが生まれた。そして、1961年には味噌スープのラーメンが登場した。地方の特色のある代表的なラーメンとしては、サッポロラーメン、喜多方ラーメン、京都ラーメン、東京ラーメン、博多ラーメンなどが挙げられる。ラーメン好きの人は多く、遠方からわざわざラーメンを食べるためだけにその地へ訪れる人も少なくない。
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