五色(ごしき)は人の目を
五色(ごしき)は人の目を(ぜいたくは人を狂わす)
五つの色をまじえた手のこんだ色彩(いろどり)は、人間の目をくらませる。五つの音をまじえた手のこんだ音楽は、人間の耳をだめにする。五つの味をまじえた手のこんだ料理は人間の味覚をそこなう、乗馬や狩猟の歓楽は人間の心を狂気にさせる。手にはいりくい品は人間の行動を誤らせる。
それゆえ聖人は、腹をいっぱいにすることをつとめて、感覚の楽しみを追うこと
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はしない。だから、あちらの外にあるものはうち捨てて、こちらの内にあるものを取るのだ。
五色(ごしき)は人(ひと)の目をして盲(もう)ならしむ。五音(ごいん)は人の耳をして聾(ろう)ならしむ。五味(ごみ)は人の口をして爽(たが)わしむ。馳騁(ちていでんりょう)は、人の心をして狂(きょう)を発せしむ。得難(えがた)きの貸(か)は、人の行ないをして妨げしむ。
是(ここ)を以て聖人は、腹を為(な)して目を為さず。故に彼れを去(す)てて此れを取る。
五色令人目盲。五味令人口爽。馳騁、 令人心発狂。難得之貸、令人行妨。
是以聖人、為腹降為目。故去彼取此。
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感覚的な欲望にとらわれて一時的な快楽を追い求めるとき、人はやがてその刺激のなかに溺(おぼ)れて正常な感覚をくるせてしまう。色のあることが悪いというのではなかろう。「柳は緑、花は紅(くれない)」とみればよいものを、五色の世界に眩惑(げんわく)されておのれを失ってしまう。真実が見えなくなってしまう、そこがこわいところだ。ここでいうのは、「馬乗り狩猟」とか「手にはいりにくい珍品」とかでわかるように、ぜいたくな貴族の快楽が目標である。しか
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