夫(そ)れ兵は不祥
夫(そ)れ兵は不祥(ふしよう)の器(き)(戦争とは(2))
いったい武器というものは不吉な道具である。不吉な道具であるからには、だれもがそれを嫌うであろう。そこで、「道」をおさめてそれを身につけた人は、武器を使うような立場には身をおかないのだ。君子(くんし)はふだんの生活では左を上席としているが、武器を使う戦争となると、反対に右を上席とする。
武器というものは不吉な道具である。ほんらい君子の使用すべき道具ではないのだ。どうしてもやむをえずに使用しなければならないとなれば、執着をもたずにあっさりと使うのが第一である。勝利が得られても、決してりっぱなことではない。それなのに、それをりっぱなこととして誉(ほ)めそやすのは、つまりは人殺しを楽しみとしているということだ。そもそも人を殺すを楽しみとするようなものでは、世界を支配したいという望みをもったところで、とてもとげられはしない。
一般にめでたい行事では左を上席とするが、凶事の不祝儀(ふしゅうぎ)では右を貴(とうと)ぶ。軍隊では副将車は左の座席につき、大将軍は右の座席につくが、つまりは葬儀の礼式に従って対処しているわけだ。戦いで人をたくさん殺したばあいには、深い悲しみの心ですすり泣き、戦いに勝ったときも、葬儀の礼式に従って対処する。
夫(そ)れ兵(へい)は不祥(ふしょう)の器、物或いはこれを悪(にく)む、故に有道者(ゆうどうしゃ)は処(お)らず。君子(くんし)、居(お)れば(すなわ)ち左貴を(たつと)び、兵を用うれば則ち右を貴ぶ。
兵は不祥の器にして、君子の器に非(あら)ず。
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