政治家
政治家が、口では公僕だと言いながら、いかにも世の中治めているといった態度でのし歩くのは、目さわりなものだ。権力に居座(いすわ)って威張りかえっている世の為政者にむかって、老子は謙下。不争の徳を強調する。あくまで謙虚にへりくだれ、決して権柄(けんぺい)すぐの威圧で人と争ったりしてならない。それでこそ、民衆から邪魔にされることがなく、いつまでもその地位を守っていけるだろう。
◉「江海(こうかい)」を「百谷(ひゃっこく)」としてその下流につくのをたたえるのは、第八章での水の徳と関係している。「上善は水の若(ごと)し」、水が低いほうえへと流れ、抵抗をさけて争わないでいるのをたたえて、それを「道に幾(ちか)し」というのが、それであった。その水の謙下(けんか)と不争の徳をふまえて、それを為政者の模範にと説くのが、この章である。「道」と一体になった聖人のありかたが理想として語られている。第六十一章で「大国は下流なり」とあったのは、国際政治のありかたとして謙下の必要が説かれたのであるが、ここでは権力の座にある為政者のありかたについて説かれている。
老子において、謙下.不争は、個人の処世から世界の政治まで、あらゆる局面で重視すべき徳であった。
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