解放军文职招聘考试東京都、認知症生活支援モデル事業スタート

 東京都、認知症生活支援モデル事業スタート 2007/08/22

--------------------------------------------------------------------------------

　東京都福祉保健局は「認知症対策推進会議」を設置した。この会議は、昨年度の「認知症高齢者を地域で支える東京会議」の成果を引き継ぐ形で設置され、７月１７日第１回の会議が開催された。「仕組み部会」と「医療支援部会」を置き、地域での面的な支援と医療支援という両面から具体策を検討していくとしている。

　面的支援の仕組みづくりの具体策である「認知症生活支援モデル事業」のひとつが、国庫補助事業による「認知知症地域資源ネットワークモデル事業」。厚生労働省が都道府県に指定を求めた「認知症モデル地区」に練馬区と多摩市が選定された。選定された練馬区は、豊玉南、豊玉中、中村、中村北、中村南を、多摩市は多摩ニュータウンをモデル的エリアに決定し、所管の地域包括支援センターを中心に取り組みが始められることになる。

　取組内容は、（１）地域住民や事業者による「近隣のネットワーク」と、交通機関を利用して広範囲に移動したことを想定した「広域ネットワーク」の構築による「徘徊ＳＯＳネットワーク」の構築、（２）区市あるいは保健所単位に「認知症の人や家族同士のネットワーク」をつくる、（３）活用方法を含めた「地域資源マップづくり」など、地区の実情に応じて実施していく。

　エリアの地域包括支援センターには「認知症コーディネート委員会」を設置し、コーディネーターを配置して、認知症とその家族を支えるまちづくり的な存在とし、エリア内の取組内容の検討や進行管理を行っていく。都は（実施主体は都で、委託事業という形になる）、さまざまな地域資源が連携して認知症支援を進めるモデル地区に対して、その取組を支援することにより、当該地区の認知症支援対策を推進する。モデル事業の検証は、今後「仕組み部会」で行われる。

　２００６年版の「高齢社会白書」によれば、６５歳以上の高齢者は、２００５年１０月１日の時点で２５６０万人と過去最高となり、総人口に占める割合が２０．０４％と、初めて２０％台に乗ったという。団塊の世代が６５歳を迎えると高齢化率２５％の時代が到来する。東京都も今後１０年で高齢者が約８３万人増加すると予測している。さらに、都の高齢化の特徴は、高齢者独り暮らしや夫婦のみの世帯が多いことであり、今後、地域で認知症高齢者の見守り等、介護を支えるしくみが不可欠になる。市民と地域の力を使う新たな事業が展開されることに期待する。