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解放军文职招聘考试もうひとつの元首級会合「第1回アジア?太平洋水サミット」

来源: 2017-10-05 13:38

 もうひとつの元首級会合「第1回アジア?太平洋水サミット」 2007/08/14

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 第1回アジア?太平洋水サミットからG8北海道洞爺湖サミットへ。国家元首級の会合――を謳い文句に第1回アジア?太平洋水サミットが今年の12月3日、4日に大分県別府市で開かれます。

 同サミットにはアジア?太平洋地域の各国首脳、民間企業、地方自治体、学会、メディアなどの各界のリーダー、総勢200~250人程度が参加する予定です。主催は、アジア?太平洋水フォーラムと第1回アジア?太平洋水サミット運営委員会。どちらの代表も森喜朗前首相が兼ねます。同運営委員会には、実質的な主催団体である国交省系NPOの日本水フォーラム(森喜朗会長)、水の多国籍企業と政府系シンクタンクの世界水会議会長やアジア開発銀行(ADB)総裁、日経連会長、開催地の大分県知事も名を連ねています。

参考:第1回アジア?太平洋水サミット運営委員会

 アジア?太平洋水フォーラム事務局(竹村公太郎事務局長)によれば、同サミットのねらいは、アジア?太平洋地域の国家元首級が一堂に顔を揃えて「『国づくりにおける水の重要性』という観点から、各国の水分野の具体的な取り組み」を話し合うことにあるようですが、枯渇しつつある水資源と私たちの暮らしのあり方を問い直すとという課題とともに、見え隠れするもう一つの動き。その動きを市民の側に即して見れば、「そこには『限られた水資源を使っていかに儲けるか』という、グローバルな巨大企業や開発援助機関、『北』の政府側の思惑があるように思われます」(「アジア開発銀行福岡NGOフォーラム」寺嶋悠さん)。

 

日本水フォーラム評議員の神田浩史さん

 

アジア?太平洋水フォーラム事務局長の竹村公太郎さん

 

会議全体風景

 

  

  

 グローバル水企業や開発援助機関が推し進めようとしているのは、「水の商品化」と年間3600億ドル規模ともいわれる世界の水道市場の民営化の推進。2002年に国連の「経済?文化?社会的権利委員会」が「個人や地域が手ごろな価格で安全な飲み水を十分に確保することは人権の一つであり、また、水は社会的?文化的な公共財でもある」という声明を発表しているにも関わらず、水は商品でありサービスであると規定し、WTOや自由化の動きの推進とともに、水事業に欧米系の巨大な多国籍企業が参入を進めています。また、水のマネジメントの名の下にダム建設も推進されようとしています。

 「これらの動きを推進してきたものの1つに、『世界水フォーラム』という国際会議があります。今回のアジア?太平洋水サミットは、その『世界水フォーラム』のアジア?太平洋版。大分という地方での開催ということもあり、会議についての主催者側情報公開は遅れており、市民参加の枠組みも、今のままでは主催側にとって都合の良い範囲でしかありません。これら一連の動きに対し、NGOや市民社会、国際社会からは、非常に強い批判が出ています」(同前)。

 「アジア?太平洋諸国の首脳、各界のリーダーに、水問題の解決が重要であるということに気づいてもらうこと」(第1回アジア?太平洋水サミット概要)を目的とする同サミットが単にグローバル水企業のブローカーの役割しか果たさないとすれば、何のための水サミットか、ということに当然なります。私たち市民が「善意の市民」という立ち振る舞いで心ならずも「グローバルな巨大企業や開発援助機関、『北』の政府側の思惑」に手を貸すようであっては、国際社会、とりわけアジア?太平洋諸国の市民からの非難も免れ難いといわなければならないでしょう。

 現在の水サミット事務局(竹村公太郎日本水フォーラム事務局長)は、パンフレットやウェブ上では「あなたも(サミットに)参加できます」「サミットにあなたの声を届けよう」というキャッチコピーを派手々々しく謳いながら、その実「市民の議論参加」「決定事項への参画」の仕組み、プログラム等々についてははなんらと言ってもよいほど計画を持っていません。同事務局は、言葉どおりの「市民参加」を実現させるためにはこれまでの自らのNPOの中に自足(閉鎖的)した運営方法を改め、もっとウイングを拡げて、その翼の中にふつうの市民を呼び込む方策を探っていく必要があるのではないでしょうか。

 そうした市民の声をうけて、同サミット事務局はこの7月9日、14日、29日に東京、大阪、福岡の各会場で第1回アジア?太平洋水サミット市民向け説明会を開きました。市民から促されての消極的な説明会の開催であったとはいえ、歓迎すべきことです。

参考:

(1)東京会場議事録(要旨)(PDFファイル)

(2)大阪会場議事録(要旨)(PDFファイル)

(3)福岡会場議事録(要旨)(PDFファイル)

 そのうち下記は、福岡会場での市民向け説明会での私の発言の一部です。上記(3)の議事録中の7番目のクエスチョン「去年の大分の説明会については知らなかった」云々に対応しています。私も「市民参加」の重要性について発言しました。

 「大分から来た。去年12月に説明があったと言うが、私はこの説明会のことは知らなかった。私は大分でいろいろな市民活動に関わっているが、こうした問題に比較的関心の高いと思われる市民、NPOの仲間のほとんども水サミットが別府市であることを知らなかった。水サミット開催地の大分でも市民の多くは同サミットの開催について知らない。

 さて、事務局長は、本水サミットの主目的は「『水問題の重要さ』について各国首脳をはじめとする各界のリーダーに気づいてもらうこと」とおっしゃるのだが、いったい誰が各界のリーダーに「気づかせる」のだろうか。「気づかせる」役割を果たすのは市民ではないのか?また、ある国のリーダーが仮に「『水問題の重要さ』について気づいた」として、その国全体の市民がこの問題に無関心ならばなんら問題は解決しないだろう。トップダウンでは文化はよくならないことはもう知られている。市民とともに首脳の「気づき」があって、はじめてその国全体の「気づき」となる。そういう意味でも、市民の多くが参加した上で、市民とともに市民のトップ(各国首脳)が気づくという仕組みを作るべきではないか?

 事務局長はウェブ上で市民が意見を書き込むこと、ウェブ=市民参加みたいに言うが、ウェブを使いこなせる人口はそう多くない。やはり生身の人間が参加できる仕組みが必要。そうしてはじめて「市民参加」といえるのではないか。たしかにウェブでは世界の人々が同時に議論に参加できる。ウェブにはそういう利点はある。しかし、なぜ世界各国の持ち回りでサミットを開くのか?サミット開催国の市民に「水問題の重要さ」を理解してもらいたいからだろう。今回、日本で開催される以上、当事国である日本の市民の視点も必要。その市民とは、生身の人間のことだ。そういう意味でも、サミット開催地の大分でこういう会議をもう一度開いてほしい。

 オープンイベントも40ほどすでに登録されているとのことだが、太鼓演奏とか吹奏楽とかの文字どおりのイベントで、議論する内容のイベントはほとんどない。例えば大分には昔から別府の奥座敷ともいわれている由布院という全国的にも知られている保養地がある。こうした大分、開催当地付近の観光資源もフルに使って、みんな喜んで、楽しく、さらに議論もする。そういう場をぜひ設定していただきたい。それが私の『市民参加』の形の具体的提案だ」

 最後に。サミット事務局作成の議事録は市民の声をよく伝えない要旨だけという欠陥がありますが、それだけでなく意図的な歪曲と思われるものもあります。例えば最後から3番目のクエスチョンに「スポンサー制度について、もし自分が1000万円寄附すれば、サミットで意見を言える場を与えられるのか?」とありますが、この発言の趣旨は「寄付額に応じて会議出席権を与えるのはおかしい」というもの。これは、意図的な歪曲というべきではないでしょうか。

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