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解放军文职招聘考试根に通ひける野辺の若草

来源: 2017-10-05 13:45

 根に通ひける野辺の若草
 このころの源氏の歌である。
 この十月に朱雀院(すざくいん)へ行幸があるはずだった。その日の舞楽には、貴族の子息たち、高官、殿上役人などの中の優秀な人が舞人に選ばれていて、親王方、大臣をはじめとして音楽の素養の深い人は、そのために新しい稽古(けいこ)を始めていた。それで源氏の君も多忙であった。北山の寺へも久しく見舞わなかったことを思って、ある日わざわざ使いを立てた。山からは僧都の返事だけが来た。
 先月の二十日にとうとう姉は亡くなりまして、これが人生の掟(おきて)であるのを承知しながらも悲しんでおります。
 源氏は、いまさらのように人間の生命(いのち)のもろさが思われた。尼君が気がかりでならなかったらしい小女王はどうしているだろう。小さいのであるから、祖母をどんなに恋しがってばかりいることであろうと想像しながらも、自身の小さくて母に別れた悲哀もたしかに覚えないなりに思われるのであった。源氏からはていねいな弔慰品が山へ贈られたのである。そんな場合にはいつも少納言がゆきとどいた返事を書いてきた。
 尼君の葬式のあとのことがすんで、一家は京の邸(やしき)へ帰って来ているということであったから、それからすこしあとに源氏は自身で訪問した。凄(すご)いように荒れた邸に小人数で暮しているのであったから、小さい人などは恐ろしい気がすることであろうと思われた。以前の座敷へ迎えて、少納言が泣きながら哀れな若草を語った。源氏も涙のこぼれるのを覚えた。
「宮様のお邸へおつれになることになっておりますが、お母様のご生前にいろんな冷酷なことをなさいました奥様がいらっしゃるのでございますから。それがいっそずっとお小さいとか、またなんでもおわかりになる年ごろになっていらっしゃるとかすればいいのでございますが、中途はんぱなお年で、おおぜいお子様のいらっしゃる中で軽い者にお扱われになることになってはと、尼君もしじゅうそれを苦労になさいましたが、宮様のお内のことを聞きますと、まったく取越し苦労でなさそうなんでございますから、あなた様のお気まぐれからおっしゃってくださいますことも、遠い将来までには、たとえどうなりますにしましても、お救いの手にちがいないと私どもは思われますが、奥さまになどとは想像もゆるされませんようなお子どもらしさでございまして、普通のあの年ごろよりももっともっと赤様(あかさま)なのでございます」
と少納言がいった。
「そんなことはどうでもいいじゃありませんか、私がくりかえしくりかえしこれまで申しあげてあることを、なぜ無視しようとなさるのですか。その幼稚な方を私が好きでたまらないのは、こればかりは前生(ぜんしょう)の縁にちがいないと、それを私が客観的に見ても思われます。ゆるしてくだすって、この心もちを直接女王さんに話させてくださいませんか。
  あしわかの浦にみるめは難(かた)くとも
    こは立ちながら帰る波かは
 私をお見くびりになってはいけません」
 源氏がこういうと
「それはほんとうにもったいなく思っているのでございます。
  寄る波の心も知らで和歌の浦に
    玉藻(たまも)なびかん程ぞ浮きたる
 このことだけはご信用ができませんけれど」
 もの慣れた少納言の応接のしように、源氏は何をいわれても不快には思われなかった。「年を経(へ)てなど越えざらん逢坂(おうさか)の関」という古歌を口ずさんでいる源氏の美音に、若い女房たちは酔ったような気もちになっていた。女王は今夜もまた祖母を恋しがって泣いたときに、遊び相手の童女が、
「直衣(のうし)を着た方が来ていらっしゃいますよ。宮様が来ていらっしゃるのでしょう」
といったので、起きて来て、
「少納言、直衣着た方どちら、宮様なの」
 こういいながら、乳母のそばへ寄って来た声がかわいかった。これは父宮ではなかったが、やはり深い愛を小女王にもつ源氏であったから、心がときめいた。
「こちらへいらっしゃい」
といったので、父宮でなく源氏の君であることを知った女王は、さすがにうっかりとしたことをいってしまったと思うふうで、乳母のそばへ寄って、
「さあ行こう。私は眠いのだもの」
と言う。
「もうあなたは私にご遠慮などしないでもいいんですよ。私の膝の上へお寝(やす)みなさい」
と源氏がいった。
「お話しいたしましたとおりでございましょう。こんな赤様なのでございます」
 乳母に源氏の方へおし寄せられて、女王はそのまま無心にすわっていた。源氏が御簾(みす)の下から手を入れてさぐってみると柔らかい着物の上に、ふさふさとかかった端(はし)の厚い髪が手に触れて美しさが思いやられるのである。手をとらえると、父宮でもない男性の近づいて来たことが恐ろしくて、
「私、眠いといっているのに」
といって手を引き入れようとするのについて源氏は御簾の中へはいって来た。
「もう私だけがあなたを愛する人なんですよ。私をお憎みになってはいけない」
源氏はこういっている。少納言が、
「よろしくございません。たいへんでございます。お話しになりましてもなんのききめもございませんでしょうのに」
と困ったようにいう。
「いくらなんでも私はこの小さい女王さんを情人にしようとはしない。まあ私がどれほど誠実であるかをごらんなさい」
 外には霙(みぞれ)が降っていて凄い夜である。
「こんなに小人数でこの寂しい邸にどうして住めるのですか」
といって源氏は泣いていた。捨てて帰って行けない気がするのであった。
「もう戸をおろしておしまいなさい。こわいような夜だから。私が宿直(とのい)の男になりましょう。女房方はみな女王さんの室へ来ていらっしゃい」
といって、慣れたことのように女王さんを帳台の中へ抱いてはいった。だれもだれも意外なことにあきれていた。乳母は心配をしながらも、普通の闖入者(ちんにゅうしゃ)を扱うようにはできぬ相手に嘆息をしながら控えていた。小女王は恐ろしがってどうするのかとふるえているので肌(はだ)も毛穴が立っている。かわいく思う源氏はささやかな異性を単衣(ひとえ)に巻きくるんで、それだけを隔(へだ)てに寄り添っていた。この所作(しょさ)がわれながら是認しがたいものとは思いながらも、愛情をこめていろいろと話していた。
「ねえ、いらっしゃいよ、おもしろい絵がたくさんある家で、お雛(ひな)様遊びなんかのよくできる私の家へね」
 こんなふうに小さい人の気に入るような話をしてくれる源氏の柔らかい調子に、姫君は恐ろしさからしだいに解放されていった。しかし、不気味であることは忘れずに、眠り入ることはなくて身じろぎながら寝ていた。この晩は夜通し風が吹き荒れていた。
「ほんとうにお客様がお泊りにならなかったら、どんなに私たちは心細かったでしょう。同じことなら女王様がほんとうのご結婚のできるお年であればね」
などと女房たちはささやいていた。心配でならない乳母は帳台の近くに侍していた。風のすこし吹きやんだときはまだ暗かったが、帰る源氏はほんとうの恋人のもとを別れて行く情景に似ていた。
「かわいそうな女王さんとこんなに親しくなってしまった以上、私はしばらくのあいだもこんな家へ置いておくことは気がかりでたまらない。私のしじゅう住んでいる家へお移ししよう。こんな寂しい生活をばかりしていらっしゃっては、女王さんが神経衰弱におなりになるから」

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