解放军文职招聘考试いかなる草のゆかりなるらん
いかなる草のゆかりなるらん
子どもらしい字ではあるが、将来の上達が予想されるような、ふっくりとしたものだった、死んだ尼君の字にも似ていた。現代の手本を習わせたならもっとよくなるだろうと源氏は思った。雛なども屋根のある家などもたくさん作らせて、若紫の女王と遊ぶことは源氏のもの思いをまぎらすのにもっともよい方法のようだった。
大納言家に残っていた女房たちは、宮がおいでになったときにご挨拶のしようがなくて困った。当分は世間へ知らせずにおこうと、源氏もいっていたし、少納言もそれと同感なのであるから、秘密にすることをくれぐれもいってやって、少納言がどこかへ隠したように申しあげさせたのである。宮はご落胆あそばされた。尼君も宮邸へ姫君の移って行くことをひじょうにきらっていたから、乳母の出すぎた考えから、正面からはこばまずにおいて、そっとかってに姫君をつれ出してしまったのだとお思いになって、宮は泣く泣くお帰りになったのである。
「もしいどころがわかったら知らせてよこすように」
宮のこのお言葉を、女房たちは苦しい気もちで聞いていたのである。宮は僧都のところへも探しにおやりになったが、姫君のゆくえについては何も得るところがなかった。美しかった小女王の顔をお思い出しになって、宮は悲しんでおいでになった。夫人は、その母君を妬(ねた)んでいた心も長い時間に忘れていって、自身の子として育てるのを楽しんでいたことが水泡(すいほう)に帰したのを残念に思った。
そのうち、二条の院の西の対に女房たちがそろった。若紫のお相手の子どもたちは、大納言家から来たのは若い源氏の君、東の対のはきれいな女王といっしょに遊べるのを喜んだ。若紫は源氏が留守(るす)になったりした夕方などには尼君を恋しがって泣きもしたが、父宮を思い出すふうもなかった。初めからまれまれにしか見なかった父宮であったから、今は第二の父と思っている源氏にばかりなじんでいった。外から源氏の帰って来るときは、自身がだれよりも先に出迎えて、かわいいふうにいろいろな話をして、懐(ふところ)の中に抱かれてすこしもきまり悪くもはずかしくも思わない。こんな風変りな交情がここにだけ見られるのである。
おとなの恋人との交渉には微妙なめんどうがあって、こんな障害で恋までもそこねられるのでないかと、われながら不安を感じることがあったり、女の方はまた年中恨み暮しに暮すことになって、ほかの恋がそのあいだに芽ばえてくることにもなる。この相手にはそんな恐れはすこしもない。ただ美しい心の慰めであるばかりであった。娘というものも、これほど大きくなれば父親はこんなにも接近して世話ができず、夜も同じ寝室にはいることはゆるされないわけであるから、こんなおもしろい間柄というものはないと源氏は思っているらしいのである。
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